米の秘めたるパワーが稲作の未来を切り開く

当社は、資源循環型有機農業の実現を目指し、高純度もみ殻シリカ生成機「エスカルスター」を導入、農業廃棄物のもみ殻を自燃焼させ、高純度のシリカ素材を製造しています。

資源に乏しい日本は、多くの分野の産業資材を国外からの調達に依存しています。世界中から原材料となる資源を輸入、それを加工し製品化の上、輸出。「ものづくり」と「貿易」が日本の経済を支えてきたビジネスの両輪でした。しかし、近年では、世界的に大量生産・大量消費の社会から、自然環境や天然資源の保全を優先する資源循環型社会の実現へと、パラダイムシフトがおきています。

近年、世界的に”SDGs”(持続可能な開発目標)の概念が浸透するにつれ、農業分野でも様々な取り組みが始まっています。

当社でも、稲作は主食である米つくりが主目的であり、排出されるもみ殻や藁は、副次的産物として田畑に撒くなどの利用にとどまっていました。しかしながら、もみ殻にシリカが含まれ、そのシリカが植物の生育や他分野でも産業資源として、有益であることを知り、このシリカ生成事業が地方の稲作農業を変えていく可能性を秘めていると確信し、事業を開始しました。

シリカは、土壌改良や肥料の施肥効果を高め、植物の生育を促す環境を整えますので、収穫量を増やしたいとか、これから作付けをお考えの場合は、ご利用をご検討ください。

なお、シリカ灰の販売については、農家や個人の方がガーデニングや家庭菜園で気軽に使えるように、袋売りを行っていく予定です。
価格や販売方法については、お問い合わせをお願いいたします。

当社は、これからも、消費型社会から環境再生型社会に役立てる企業を目指して、リサイクル事業に力を入れていきます。

もみ殻シリカ生成事業 フロー

もみ殻の現状

もみ殻は、籾すりの時点で全体の20%が排出されます。これまでは田んぼや畑にそのまま撒いたり、家畜農家では敷料として利用されてきました。しかし、もみ殻は固く、分解されにくい性質のため、もみ殻を焼き「燻炭」にして、田んぼに撒く方法も行われてきましたが、肥料の効能や性質が安定せず、安全性の問題もあり、普及には至っていません。

近年では野焼きの制限や臭気の問題で、もみ殻の処理が困難になり、農家にとっては費用のかかる農業廃棄物となっています。今や、もみ殻の処理は、農業者全体で解決に取り組むべき、喫緊の課題になっています。

もみ殻シリカ生成機とは 

農業廃棄物のもみ殻から

高機能素材の植物性シリカを

生成

エシカルスターは株式会社M.I.Tの

特許製品です。

特許番号 特許取得第6389349号

作業風景

生成機にもみ殻を投入

作業手順

  • 1回800㎏のもみ殻を生成機に投入
  • 固形燃料で着火後、もみ殻は自燃焼 ⇒ 30時間前後
  • 15~20%の高純度シリカを生成

※作業は、就労支援事業所つくっちゃおうの皆さんが行っています。
くっちゃおうの詳細はこちらをクリック

生成シリカ

生成されたシリカは農業分野・工業分野・食品添加物・環境分野など、用途に応じて安価に「もみ殻シリカ灰」を製造することができます。

2次加工

もみ殻シリカ2次生成品
SiO2純度 : 93~99%

 粒度   : 5ミクロン (最小値)

※ 2次加工は株式会社MITが行います。

もみ殻シリカ生成事業とは

もみ殻シリカ生成事業は、株式会社[MIT」が開発、実用化したもみ殻シリカ生成機[エスカルスター」から生成される非晶質シリカを、産学官民による研究開発を通じて、産業分野・用途別リサイクル技術を産みだしています。その有効活用、商品化などを含めた下記を柱として、農工連携の新産業創出を目指しています。

  • 燃焼による残渣や有害成分が発生しないもみ殻シリカ灰の創出
  • 非晶質の植物性シリカの有効活用による資源循環型農業の実現
  • 高性能肥料、工業用製品、植物性シリカ製品の開発、製造、販売等


 

”SDGs”(持続可能な開発目標) 理念に則った事業

 農業廃棄物のもみ殻を高純度なシリカ素材へ
 いらないモノを有益な産業資源として再生利用。
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廃棄物系「バイオマス」リサイクルを実践

資源の化石鉱物依存を脱却 → 化学肥料 ・ 化合物飼料
安全・安心なバイオマスやオーガニックへと社会的ニーズが変遷
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有機 バイオマス 認定
認定マーク
植物系シリカの強み  懸念される鉱物資源の枯渇
世界各国が目覚ましい経済成長を遂げる中、世界中で使われている原材料の鉱物は、埋蔵量に限りがあり、確実に枯渇していきます。
その中で、毎年生産される植物を原料とする植物性(もみ殻)シリカは、「もみ殻という廃棄物」を有価物として「再利用」することで、環境問題だけでなく、産業分野でも、資源の少ない日本にとって必要なものになることは必須です。

バイオマスの定義 

バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いもの」です。 ... 石油等化石資源は、地下から採掘すれば枯渇しますが、植物は太陽と水と二酸化炭素があれば、持続的にバイオマスを生み出すことができます。

シリカ 重要な産業資源

シリカは、ガラスなどの日常品から、肥料や土壌改良などの農業分野、太陽光パネルや家電品などの工業分野、シャンプーや化粧品、食品分野まで、多種多様な製品でつかわれている不可欠な素材です。

シリカ 特性

・ケイ素と酸素の化合物(SiO2) 人体にも含まれ、毛髪や血管の多く分布しているミネラル(鉱物)

・結晶性シリカ(鉱物系)と非晶質性シリカ(植物系)に大別

 結晶性  → 石英や水晶などの鉱物に含まれる         

 非晶質系 → イネ科・シダ・コケ類などの植物に含まれる

  鉱物系シリカ(ケイ素) 植物系シリカ(ケイ素)
結晶状態 結晶性 非結晶性
溶解度 不溶性 水溶性
発がん性 有り(世界保健機構指定) 無し(未指定)

もみ殻 排出状況 成分

籾殻は、毎年日本国内で約200万トン排出されおり、

籾殻の成分は75%が炭水化物、20%がシリカです。

もみ殻 利用状況

もみ殻 年間排出量 200万トン

廃棄処分 20%

→ 40万トン (年)

もみ殻シリカ灰  有効活用例

シリカは様々な用途で使われています。

▌農林水産分野 

  ☞ 農業(稲作・畑・園芸)

    ① 高品質の肥料

    ② 防虫・滅菌・吸着材

    ③ 除草・断熱・遮熱材

  ☞ 畜産

    ① 防湿・防臭・滅菌

    ② 防獣害(もみ酢液)

    ③ 体内調整ミネラル

   ☞ 水産

    ① 飼料     

    ② 水質改善材

稲作 施肥効果 特性

施肥効果

  • 割れ籾率の減少
  • 斑点米の減少
  • 倒伏の防止 (強い稲) etc

シリカ灰 ポイント

  • 作物に有効な栄養塩類を含み、従来の肥料と比べて高性能
  • 【有機JAS 適合資材】認定 = 有機JAS評価協議会
  • バイオマス認定 = 一般社団法人 日本有機資源協会