他人事ではない、身近に潜む死亡事故
ご存じの方もいらっしゃると思いますが11月6日宮城県の養豚場で痛ましい事故が起こりました。
糞を発酵させて堆肥を製造する機械の発酵槽内で従業員が攪拌用の羽根(巨大なプロペラのようなもの)に挟まれ亡くなりました。
突然飛び込んできた訃報
最初にこのニュースを聞いた時の感想は「え?どうなったの?」でした。
巨大な円筒形の発酵槽の中を6~8枚の羽根が数分で一回転しているので、どう考えてもよけられないスピードではないはずなのです。
さらにいうと羽根の形状や内部のデザインから挟まるところが思いつきませんでした。
発酵槽内はガスが充満しているので、酸欠で意識を失った後に羽根に巻き込まれた可能性も考えられます。
堆肥がまだ残っていて槽内のスペースがほとんどない状態で入り込み逃げ場がなくなった可能性もあります。
多少なりともつながりのある農場さんなのでネットやリアルで情報を集めているんですが、ハッキリとしたことは今のところ分かっていません。
ネットで調べて残念なことがいくつかあったんですが、養豚場に対する誤解が結構あると感じました。
100%好き勝手言ってる分はいいんですが、妙にリアルな誤情報や思い込みは見てて悲しくなりますね。
事故対策
この発酵槽内に入って作業をするというのは従業員もメーカーの方も割と日常的に行います。
なのでよしいでも事故と同じ状況というのが起こりうるということです。
現状、換気対策は取っていました。
槽内に入る時はガス濃度が下がるまで入り口付近でのみ作業をする。
槽内に空気を送り込むブロアは止めない。
今回、一番怖いと思ったポイントは羽根に挟まれて死亡事故が起きるということを誰もイメージできなかったことです。
高速で回転する歯車やベルト、強い力がかかったワイヤー
そういったものは危険を予測できますが、安全に見えて実は危険というのは本当に危険ですね。
発酵槽内で作業の予定はしばらくありませんが取り急ぎルールを全員で再確認しました。
・内部では複数人で作業をする
・人が入る時は回転を停止する
引き続き情報を集めつつ対策を実施しました。
最後に
若い従業員さんだったようで大変残念に思います。
ご冥福をお祈りいたします。